20代死にたいだけの女子

多分私は割と裕福で傍から見たら文句をつけるのも烏滸がましいくらいいい家庭に産まれたんだと思う。それは私も思う。


海外で生まれ少し経ってから日本に戻り、父親の会社の近くの田舎へと引っ越した。田舎といえど少し自転車を走らせれば大体のものは手に入る便利な場所だ。


父親は嘘をつくこと以外本当に怒らない温厚な人間だったし(但し嘘をついた時はおしっこちびるくらいしこたま怒られた)、母親は若干毒っぽいところもあれどたくさんの時間とお金を私に費やしてくれた。


だから小さい頃は自分は平均よりも上だしなんでもできると思ってた。人の欲しがるものはだいたい持っていたし。そんなにブスでもないと思ってた。ここはマジで笑いどころ。だって一人っ子だもん、みんなが可愛い可愛いって言ってくれた。そんなんだから小さい頃の私はかなり自己肯定感高かったと思う。


実際は本当にメガネかけた芋ブスだったんだけど、高校くらいまで面と向かってブスと罵られることがなかったから自分のことちゃんと大事だったし、勉強もめっちゃ頑張らなくてもそこそこいい点数取れてたからあんまり努力するってこともわかんなかった。

あ、でも高校の定期試験はめっちゃ頑張った。推薦欲しかったし。でも好きな教科だけね。好きな物以外頑張れないタイプだったの。


高校で部長やクラス委員長やったり、それなりに成績よかったから大学推薦をいただいてサクッと苦労することもなく大学入学。ちなみに高校も私立単願だったからとんだヘマさえしなければ入学できた。本当に楽な人生しか送ってこなかった。


自分の人生が狂い始めたのって大学になってからだと思う。好きなものしか努力できない、サボり癖がみるみるうちに出てきてしまって。一応授業には出席するものの携帯を弄って遊んでたり寝てたりしてたから取れる単位を落としたりもした。でもこれだけじゃ自己肯定感ってなかなか落ちなかった。まぁ平気っしょって気持ちが強かった。


でも大学1年の時某大学の文化祭に友達と遊びに行ってから人生が狂ってしまった。大学生になると一丁前に男遊びを覚えたがる。ナンパが横行するって言われてるその某大学の文化祭で当然私達もたくさんお声がけいただいた。友達とどれだけ奢らせられるか勝負ね、なんて言いながら笑ってた。

そこで私は1人の男性に出会った。自称IT社長。その時見た時は当時私が推していた舞台俳優にそっくりだった(あとから見たら天と地ほどの差があったけど笑)。

ま〜〜浮かれちゃったよね。推しに似てる人が声掛けてくれて気に入ってくれて。高校も女子高だし、まともに恋愛なんてしてこなかったから付き合えるのかな〜なんて思ったりして。人を信じすぎてた。馬鹿だなぁ。


その人と本当に書くのも躊躇うようなことが色々あり(今思えば警察に言えばよかったと思うような事案)結局別れたんだけど。

「どうして私だったの?」

って聞いた時にね。こう返されたの

「愛されてなさそうだったから」


これ聞いた時そこそこ高かった自己肯定感が一気にどん底まで落ちたよね。例えるなら自己肯定感のバケツのそこに大きな穴をあけられた感じ。あ、私周りから愛されてなかったんだって。今までみんなが言ってくれてた言葉ってもしかして全部まやかし?嘘?って思うようになってしまって。みんな本当は影で笑ってたのかもしれない。そう思ったら惨めとかそういう前に怖くなっちゃって。基本人から嫌われるのすごい嫌だったからさ、ちょこっと自分が我慢すればいい時とかよく我慢しちゃってたんだけど。それすらもしかして嫌われる要因だったのかなって思い始めて人間不信になった。


そんなことだけでって思うかもしれないけど書いてない背景に本当に色々あったの。親にも友達にも迷惑沢山かけたし、沢山泣いた。今でも思い出しても怖いし申し訳ないし一緒に死ねばよかったなんて思いもする。

男の人と二人きりで車に乗るのも怖いし距離を詰められて手首なんか抑えられたらもう発狂もできないくらい恐怖に怯えてしまうと思う。


まぁそんなことはさておきよ。まぁこれが原因で自己肯定感ダダ下がりまくってゴミのようなその後を過ごすんだけどさ。高校も大学も楽チンして入っちゃったもんだったから就活が地獄だった。メンタルボッコボコリスカ寸前。リスカはしなかったけどアムカとか太もも切ったりとかはしたわ。誰にもバレてないし薄く切ったからあとも残ってないけど。ちゃんと見ないと切ったこと気づかないくらいには薄くなったよ。

日に日にイライラしていく私を見て本当に母親ともぶつかったし寝てた時に出来た手首の寝あとをリスカと間違えられて怒られるし。


写真を撮ることが大好きだったからそういう仕事に就きたいって思ったこともあったけど安定しない職だからやめろ、土日祝休みじゃないと辛いからやめろという両親のゴリ押しでやりたいことも失い、どうでもいいとりあえず安定してそうな金融関係を受け、内定もらったからとりあえず入社した。


別にやりたくて入ったわけじゃないから当然資格試験も落ちまくって入社前から辞めたいってずっと言ってた。好きなことしか努力できないクズに出来るわけないんだよ。ここでもまたメンタルボコボコになって、なんでみんな出来るのに私できないんだろーって価値無いなぁ生きてる価値ってなんだろって。多分この頃1番死にたいって考えてたかも。

1番やべぇなって思ったのは、早く死にたいが両親を悲しませるのは嫌だ。なら両親を殺して私が死ぬのが一番いいのでは?なんて考えが思いついてしまったとき。ゾッとした。両親とはいえ他人の命を奪ってしまおうなんて気持ちになった自分が気持ち悪かった。


入社日になっても相変わらず資格試験は落ち続けTwitterでは早く辞めたいと喚き。何のために生きてんだろうなって思った。同じく同期はみんなキラキラしてこれから頑張ります!みたいな顔してんのに私ときたらドブから顔出してみましたが場違い感ハンパねぇみたいな顔してて。この人達と働くのか〜って思ったらまた若干鬱になりかけた。


毒気の強かった母と少し距離を置きたくて社会人になったら一人暮らしを始めた。最初こそちょっと寂しいな、なんて思ったけど薄情なのかその寂しさも数日でどっかに飛んだ。自分の自由な空間が持てるって素晴らしい。実家にも個室はあったもののやっぱり家自体にはいるからのびのび自由!って訳ではなかった。一人暮らしを初めてからは母の毒気も減ったと思う。たまにヒスのように怒り始めることもあるけどね。


職の話に戻すけどなんでこんな時代に金融選んだかな〜馬鹿かよって思ったよね。入社した時には日経平均3万行きます!なんて言ってたのに年末の大暴落。こんなクソ相場で仕事なんかやってられっかよ。仕事は新規開拓メインなんだけどやっぱりこんな中やりたいなんて人いなくって。むしろ辞めたし嫌な思いしかしてこなかったから思い出したくもないなんて知らないジジババに言われて。

いや知らね〜〜よ私に当たんなって思うけど人を不快にさせてる、人の迷惑になってるって気持ちがどこかに引っかかっちゃって。訪問営業が怖くなった。自分の行動が誰かの迷惑になりたくないって。そう思ったらどこもピンポン押せなくて。馬鹿みたいにここ1年カフェとかマックでサボる日々。何もせずソシャゲしたりつべ見たり。転職するにも歴が足りないから今のところよりいい所なんて見つかりはしないし。


あとすごい残業が苦痛だった。やることのある残業ならよかった。やらなきゃいけない残業なら喜びはしないけどしょうがないって気持ちになれた。でも毎日毎日定時すぎても資料ポスティングとか訪問営業行けって謎なタイムスケジュール組まれて、営業中携帯見れば定時には他店の同期からLINEの返事が来たりみんなで飲みいってるインスタとか見てると悲しくなった。何してんだろ〜って。別に顧客がいる訳でもないのに。

加えて私には3次元の推しがいるんだけど平日舞台見に行けないのが辛い。百歩譲って残業はいいよ。いいけどそういう推しの舞台があるから早く帰りたいとかプライベートの用事で早く帰ることを一切許さないあの空気はなんなんだろう。誕生日前日に推しの朗読劇めっちゃいい席取れたからすごい行きたかった。これは何としてでも行くって思ったから病院あるんですって嘘ついた。これも心苦しい。あんまりこう言う見え透いた嘘つきたくないんだけど舞台あるから帰りますなんて言ったら私が帰ったあとどんな陰口言われるかわからん。それも怖い。


大学1年のあの事件があってから人の目が怖くなった。どう見られてるとかどう思われてるとか。どうしたら人に嫌われないようにできるかなとか。そう思ってたけど最近ずっと大学の同期と繋がってるTwitterで早く死にたいだの仕事やめたいだの呟いてるから多分距離を置かれてる。自意識過剰だろとか思うかもしれないけど多分距離を置かれてる。それも悲しい。あーどうしたらいいんだろうなって。SNSでもかわいこぶってなきゃなのかって思ったらほんと疲れちゃってこの先全部の予定キャンセルして家にひきこもりたくなった。


本当に社会不適合者だなって服とペットボトルが散乱する部屋の真ん中で思う。片付けたいのに片付ける気力もない。布団の上でゲームする気力はあるくせに布団から立つと何もしたくなくなる。風呂も入るのめんどくさくてようやくようやく重たい腰を上げて25時くらいにさっと浴びる。浴びると気持ちがいいのわかってるのになかなか腰が上がらない。クズだなぁはよ死にたいなぁってそればっかり思う。


本当に寿命を誰かにあげられたらいいのに。私なんかよりももっと素晴らしくて人間的に出来ていて生存の意思のある若者に私の寿命をあげたい。こんなゴミを生かしてるくらいならその方が絶対いい。水泳の池江選手とか。私の命あげる。まぁゴミの命はあっちからしたらいらないかもだけどね。


自己肯定感ある人って自分に価値を見出してるよね。生きてていいよって価値。果たして人になるはずだったものを殺した私に生きる価値なんてあるんだろうか。人に迷惑かけ続けて不快にさせる私に生きる価値なんてないよなって。1件で過剰防衛癖がついてしまって少しでも色の香りがすると途端にシャットアウトしてしまう。怖い、私をそんな目で見ないでって思うと同時に私には色しか見るとこないんだって悲しくなる。抱きたいとかエロいって褒め言葉じゃないんだよ。言われた方は結構傷つくんだわ。結局まんこじゃんって。私自身はどうでもいいんでしょって。


結局私は自分の周りを高い防御塀で囲うくせに私をわかって!受け入れて!って駄々こねるクソガキなんだと思う。わかって欲しいけど踏み込まれるのは嫌だなんて馬鹿にしても程がある。わかってる。そんなこと分かってるけど自分じゃもうどうにも出来ない。わからない、どうやって他人と接したらいいのか。だから早く死にたい。子供も産まず30あたりで……35あたりでスっと存在がなくなるかのように死にたい。葬式もいらない。呼べる友達もいないだろうし呼んでも来てくれる人はいないだろうし。

生きていた証拠もいらない。ゴミがあった証拠なんてこの世にいらないでしょ?


今日もやりたいことも見つからず他人の目線に怯えながら死にたいと喚き、不毛な時を生きていく。

いつか私も笑って生きててよかったって。普通に生きてる中で思いたい。